出産は人生最大の喜びの一つ…でも、予定通りにいかないこともあります。
私の場合、それはまさかの緊急帝王切開。
アメリカでの出産という環境もあって、不安や戸惑いは倍増。
今となっては、経験して良かったと思える瞬間もたくさんありました。
今回は、アメリカで緊急帝王切開になった私の体験を紹介します。
私が緊急帝王切開になった理由
出産中、予定では無痛分娩のはずだった私…。
しかし、医療的にどうしても必要な状況が突然やってきたんです。
原因は明確で以下の三つでした。
- 赤ちゃんの心拍が急に低下したこと
- 臍の緒が首に絡まっていた
- 赤ちゃんの頭が下を向かずサニーサイドの状態だった
陣痛が始まって感覚が狭まり、病院に着いたのが夜中の0時過ぎ。
同意書を何枚か書き、エピデュラルの麻酔を打った後、モニターで赤ちゃんの心拍が急に下がったのです。
ピーピーと鳴り、看護師が数人一斉に入ってきたので、私にも「これヤバイ状況だ」とすぐにわかりました。
結果、ドクターから「緊急帝王切開が必要です」と告げられ、迷う間もなくオペ室へ移動。
この時、頭が真っ白になりながらも、母子の安全を最優先した判断であることを理解しました。
オペ室での流れ
オペ室ではまず最初に麻酔を追加で投与され、徐々に下半身の感覚がなくなっていったのを覚えています。
緊張感が一気に高まり、私は恐怖で号泣。ナースがずっと「大丈夫よ」と励ましてくれていました。
そして、完全に下半身の感覚がなくなった状態で手術が始まりました。
目の前にはカーテンのようなものがあって手術現場が見えないようになっていて、隣には変な帽子と防護服のようなのを着た夫の姿がありました。
上半身は感覚があるので、もちろん夫は私の手を握ってくれていました。
手術が始まり、赤ちゃんが取り出される瞬間。最初に聞こえたのは元気な泣き声。
その瞬間、私も夫も感動して涙を流していました。
私はその場で気を失っていて、我が子を一番に抱っこすることはできませんでした…。
その後聞いた話だと、夫が臍の緒をカットし、その他の必要な医療処置も全て同伴してくれたそうです。(ありがとう、夫よ!)
今振り返ると、夫と一緒に立ち会えたことで、手術への不安や緊張が和らいだのかなと思います。
オペ室での時間は長いようで一瞬でしたが、私たち家族にとって一生忘れられない瞬間となりました。
術後について
手術が終わり、病室に移ると、術後の生活が始まりました。
ちなみに、帝王切開だったので当日は帰れず、4日間入院しました。
術後24時間は歩くことができず、カテーテルが入っていて、ベッドから立ち上がれない状態でした。(麻酔で下半身の感覚がないため)
そして病室で初めて我が子を抱いた時、思わず涙が溢れたのを今でも覚えています。
我が子のすやすや眠る顔を見たら手術の不安や痛みなんて吹っ飛んでしまいます。(嘘です)
傷跡と術後に大変だったこと
術後にまず直面したのは、体の不自由さでした、
下半身はしばらく感覚がなく、24時間はベッドからほとんど動けず、寝たきりの状態。
赤ちゃんのお世話はナースと夫にやってもらっていました。(母の方は回復するのが優先!)
また、翌日には後陣痛の痛みもやってきてお腹が痛い…(生理痛のめちゃくちゃ重いバージョン)
もちろん我慢する必要はなく、痛み止めをもらいました。
自分一人で歩くことも出来ず、トイレに行く際は必ず夫の支えが必要でした。
そして、やはり気になるのは傷跡。私の場合、傷はビキニラインの下に隠れる横線で、ビキニを着ても見えない位置だったので安心しました。
アメリカでは傷口は縫わずに専用の透明グルーで塞ぐ方法が一般的で、私の傷もグルーで覆われていました。(見た目もそんなに悪くないです)
術後のケアも比較的楽で、次の日にはシャワーも浴びれました!(夫の介護がないと無理でしたが…)
また、トイレで力むのが怖くて一苦労…。腹部を手で支えながら慎重に動く必要があり、思った以上に体力を消耗しました。
緊急帝王切開から学んだこと
この経験を通して、いくつか大切なことに気づきました。
- 予定通りじゃなくても大丈夫
- 医療チームを信頼することが安心につながる
- 自分を責めず、よく頑張ったと認めることが大切
出産にハプニングは付き物です。
特に緊急帝王切開は予想外で怖いけれど、赤ちゃんと自分の安全を守るための最善の選択でした。
まとめ
緊急帝王切開は予想外で、体も心も大きく揺れる経験でした。
術後は思うように動けず、大変でしたが、夫や医療チームの支えがあり乗り越えることができました。
母子の安全を最優先した選択であり、赤ちゃんと出会うために必要なプロセスでした。
これから出産を控えるママさん、予定通りにいかなくても大丈夫です。出産にハプニングは付き物ですから!